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奥歯は前歯と比べて目立たないため、「わざわざ高額なインプラントをする必要はないのではないか?」と考える人もいるかもしれませんが、実は食事や発音において重要な役割を担っています。こちらでは奥歯をインプラントにするメリットや治療の難易度について解説します。
まず、「奥歯」とはどの歯を指すのかから解説していきましょう。皆さん、よく奥歯という言葉を使うと思いますが、漠然としたイメージしか無い方も多いでしょう。奥歯の定義は「前歯から数えて4番目の歯から臼歯」となります。犬歯までを前歯(ぜんし)と言います。
犬歯の隣から第一小臼歯、第二小臼歯と続き、次が第一大臼歯、第二大臼歯、そして一番奥の歯が第三大臼歯となります。
奥歯は噛む力を支える重要な役割を果たしており、噛み締める力や発音、歯並びや顔の形成にも関与しています。奥歯を失うと噛む力が低下し、食事の消化や吸収が悪くなるだけでなく、発音や顔の輪郭にも影響が出ます。また、奥歯は瞬発力や記憶力にも関連しており、健康な歯に影響が出る可能性があります。奥歯の喪失は他の歯や体にも問題を引き起こすため、早めのケアが重要です。
また、奥歯には非常に大きな力がかかっています。人の噛む力はおおよそ50キロと言われており、噛みしめると70キロもの力がかかります。そのため、奥歯を失った場合にはしっかりとした人工歯を入れる必要があります。
インプラント治療においては、前歯よりも奥歯のインプラント治療のほうが難易度が低いと言われています。それは、前歯よりも審美性が求められずに、機能性を重視できるからです。奥歯の骨は前歯よりも厚く、インプラントの埋入と骨結合が容易です。
しかし、注意したいのは、噛み合わせの考慮が必要だということです。奥歯は、食べ物を噛む機能の中心を担う歯ですので、インプラントと他の歯との噛み合わせを適切に設計しておくことが重要です。噛み合わせの問題があると、治療後に様々なトラブルが生じる可能性があります。
上顎の奥歯治療は、骨の薄さや柔らかさにより下顎よりもリスクが高くなっています。リスクとしては、奥歯のすぐ上に上顎洞(じょうがくどう)という空間があり、そこにインプラントが貫通してしまう上顎洞突破などが考えられます。
そのようなリスクを低減させるためには、骨造成が必要な場合があります。上顎の奥歯に適応される骨造成は、サイナスリフトやソケットリフトなど、手術を別におこなう必要がある場合もあります。どのような処置を実施するかは、患者さんの骨質や診断により判断されます。
下顎の奥歯にインプラント手術を行う際には、下顎菅(下歯槽菅)と呼ばれる重要な神経や血管が通るため、慎重さが求められます。この神経を傷つけると、口や舌の筋肉や感覚に麻痺が残る可能性があり、血管を傷つけると思いもよらない大出血を引き起こすこともあります。
このようなリスクを低減するには、事前に歯科用CTを使用して神経や血管の位置を立体的に把握することが重要です。また、歯科医師の適切な診断と判断も欠かせません。
奥歯をインプラントにする大きなメリットは、「しっかりと食べ物を噛める」ということでしょう。インプラントは人工歯根を顎の骨に結合させますので、ほかの治療方法である、入れ歯やブリッジよりも噛む力は強くなります。噛む機能的には非常に優れていると言えるでしょう。
個人によっては「天然歯と同じように噛める」と感じる人もいるようです。しかし、噛む感覚は個人差がありますので、天然歯とまったく同じではありません。
部分入れ歯では、痛みや違和感を感じる人もいますが、インプラントの場合、その割合が低くなります。入れ歯の場合には隣接する歯を支えとして、歯茎に当たっている状態になります。そのため、噛んでいるうちに徐々に入れ歯がずれてきて、痛みや違和感を感じることが多くなるのです。
また、入れ歯は使用していくうちにバネが緩んだり、歯の部分がすり減ったりと劣化していくので、何度も修理したり作り直したりする必要があります。その点でも、インプラントは優れていると言えるでしょう。
奥歯を失った場合に困ることの一つに「発音」があります。奥歯は発音と密接に関与していて、奥歯がない箇所から空気が漏れてしまうとうまく発音できないことがあります。特に「き」「し」「ち」などのイ段の発音ができなくなる場合が多いです。
この場合、インプラント治療を実施すれば、空気の漏れもなくなり、はっきりと明瞭に発音できるようになります。会話はコミュニケーションの大切な手段ですから、明瞭な発音ができることで、ストレスも軽減できるでしょう。
噛み合わせは、お口周辺だけではなく、全身にも影響を与える機能です。噛み合わせが悪いと、肩こりや咀嚼に問題が出て、消化器への影響も懸念されます。その噛み合わせの高さは奥歯の高さによって決まります。奥歯は噛み合わせに重要な役割を持っているのです。
奥歯を入れ歯やブリッジにした場合には、本来の噛む力の15~60%に落ちてしまうことから、偏りが解消できないこともあります。一方でインプラントでは噛む力が強いため、噛み合わせのバランスは良いと考えられています。
インプラント治療は一部の特別な症例を除いて、自費診療であり、健康保険は適用されません。したがって、一般的には奥歯のインプラント治療には40~50万円がかかり、自費負担が必要です。治療費は本数が増えるほど増加します。費用を削減するためにブリッジと併用する場合もありますが、最低でも1本の費用がかかります。
ローンも利用できますが、最終的には金利を含めた全額を支払う必要があります。全額を一括で支払う以外に負担を減らす方法はありません。ただし、医療費の所得税控除は利用できます。
インプラント治療では、入れ歯やブリッジなどほかの治療と比較して治療期間が長くなってしまいます。これは、外科手術が必要なことに加えて、インプラント体と顎の骨の強固な結合(オッセオインテグレーション)を得るために3か月から6か月程度かかるからです。
また、治療が終了しても定期的なメンテナンスは欠かせません。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎といって天然歯の歯周病と同じ状態となり、酷いときにはインプラントが抜け落ちてしまいます。そのため、定期メンテナンスは欠かせません。
奥歯を失ってしまった場合、インプラント以外の治療方法としては、入れ歯治療、ブリッジ治療があります。それぞれ、どのような治療なのかをご紹介していきます。
入れ歯治療は、失った奥歯に人工の歯を補う方法です。入れ歯はバネを使って残った歯に支えられます。材料によっては保険適用が可能で、どの位置の歯にも対応できる利点があります。
取り外して磨けるためメンテナンスが簡単ですが、インプラントと比較して、痛みや違和感を感じる場合があります。また、本来の咬む力の15〜30%しか発揮できず、不適合だと痛みやずれが生じることもあります。長期的には顎の骨がやせて口の周りが変形する可能性があります。
ブリッジ治療は、失った歯の両端の歯を土台にして人工の橋をかける治療法です。材料によっては保険が適用されます。硬いものを噛んでも安定し、自然な噛み心地が得られます。
一方でブリッジ治療では、残った2本の歯が失った歯の力を支えるため、健康な歯を削る必要があり、隣の歯に大きな負担がかかります。また、奥の歯がない場合はブリッジはできません。
インプラント治療は一般的に3か月〜1年の期間が必要です。手術は1〜2日で終わりますが、インプラント体と骨の強固な結合(オッセオインテグレーション)に時間がかかるためです。この結合は分子レベルで進行して、非常に強いものです。
また、骨の量の関係で、下顎よりも上顎の方が治療期間は長くなります。虫歯や歯周病がある場合はそれを治療する必要もあり、さらに期間が延びることもあります。骨の増量手術が必要な場合は4〜5か月ほど延びてしまうことも。治療期間は個人差があり、担当の歯科医師に確認することが重要です。
インプラント治療は前述したように健康保険の適用がない自由診療となります。そのため、治療にかかる費用は歯科クリニックが自由に決めることができます。
歯科クリニックによっては、「格安」を謳っている場合や、都心の自由診療専門歯科クリニックでは、高品質で高価な治療を提供している場合もあります。ただ、一応の「価格相場」はあります。全国的に見れば、おおよそ1本30万円から40万円程度が相場と言えるでしょう。
ただし、骨造成手術が必要な場合や、静脈内鎮静法などオプションを付ける場合には、その治療も自由診療となりますので、価格は高額になります。
インプラント手術中は麻酔によりほとんど痛みを感じません。しかし、インプラント手術後に麻酔が切れると痛みや腫れが出る場合もあります。外科手術ということを考えれば、ある程度は仕方がないと言えるでしょう。
痛みや腫れがある場合には、手術後に処方される鎮痛薬を服用すれば痛みを抑えられることがほとんどであるため、そこまで心配する必要はありません。腫れや痛みは個人差が大きいと言われています。また、一般的には骨が硬い部分(前歯や下の奥歯)は腫れやすく、骨が柔らかい部分(上の奥歯)は腫れにくい傾向があります。
奥歯のインプラント治療後のリスクは、インプラント周囲炎や人工歯の破損などが考えられます。これらはメンテナンス不足や噛み合わせの問題などが原因です。これらのリスクを避けるためには、適切なセルフケアと定期的なメンテナンスが重要です。
奥歯は元々磨きにくい場所にあるため、毎日の歯磨きやフロスの使用などでメンテナンスをしましょう。クリニックでの定期受診も重要です。また、噛み合わせの異常や破損の兆候があれば、早めに相談しましょう。予防と早期治療が、インプラントの長期的な成功と口腔の健康につながります。
ご紹介してきたように、奥歯のインプラント治療は非常に重要です。奥歯のトラブルはお口の中全体の健康にも影響し、治療費も高額になってしまいます。そのため、奥歯を失った場合には安定性の高いインプラントがおすすめです。入れ歯やブリッジも選択肢ですが、メリットとデメリットを考慮して慎重に検討してください。
羽曳野市にある9つのインプラント治療が可能な歯科医院から、患者さんが持つ不安に応えられる歯科医院2院を紹介します。
日本歯科麻酔学会
専門医
による
静脈内鎮静法
歯茎を大きく
切らない治療あり
CT+シミュレーション
による精密治療
一般的な症例から
難症例まで対応
基本2年保証、
最長10年まで
延長可能(有償※2)
加藤総合歯科・矯正歯科の
公式サイトで
インプラントの
治療法を
詳しく見る
静脈内鎮静法を含む
3種の鎮静法から
選択可能
歯茎を大きく
切らない治療あり
CT+シミュレーション
による精密治療
一般的な症例から
難症例まで対応
3年まで保証
羽曳野市でインプラント治療ができるクリニックの中から、静脈内鎮静法、切らない手術・CT検査・コンピューターシミュレーション、難症例対応、保証に対応する歯科医院を選出。
※1:2015年度版『日本の歯科100選』に選出(日本医院開業コンサルタント協会編/http://www.dental100.jp/result2015/)
※2:1本につき追加15,000円で10年まで全額保証で延長可能。
【インプラントの費用と期間、通院回数について】
インプラントは、失った歯の代わり人工の歯根(フィクスチャー)を埋め込み、人工の歯(上部構造)を取り付ける治療法です。保険外の自費治療となり、一般的な治療費用は1本につき30~50万円程度です。クリニックにより、料金に含まれる項目は異なります。相談から検査、埋入、かぶせ物(上部構造)の装着まで、3ヶ月~12ヶ月程度、6~10回程度の通院が必要です。歯科医院や、治療法、口内環境、症状、埋入位置、麻酔の方法などによっても、費用や期間は変動します。
【治療のリスク・副作用】
インプラント治療を行うことで、術後の腫れや痛み、インプラント周囲炎や金属部品に対する金属アレルギーが起こる可能性があります。糖尿病や心臓病などの持病がある場合には、合併症といったリスクもあります。治療に対して疑問や不安がある場合には、必ずクリニックの医師に相談し、治療方法や費用を確認して、納得した上で治療を開始してください。