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同じインプラント治療でも、上の歯と下の歯では違いがあります。それは骨の量の問題で、上顎のインプラント治療は下顎よりも難易度が高くなります。今回は、上顎のインプラント治療に限定して、難易度が高い理由やそれに対する対処法などを紹介していきます。
上顎は下顎と比較して、構造的に骨が薄くなっています。そして特に前歯を支える顎の骨は奥歯よりも薄くなります。骨が痩せやすい点も見逃せません。インプラント治療では顎の骨に人工歯根を埋入するための穴を開けますので、もともと薄い骨が、歯がない期間が長いと痩せてしまうとさらに難易度は上がってしまいます。
このように顎の骨が薄いと、それだけで治療の難易度は高くなってしまいます。
個人差もありますが、一般に上顎は下顎よりも骨密度が低くなっています。骨密度とは、骨を構成するカルシウムなどのミネラル成分のつまり具合のことで、骨の強さやつまり具合は骨密度によって評価されます。インプラント治療の場合、コツ密f度が低いとインプラントと顎骨の強固な結合(オッセオインテグレーション)に時間がかかってしまいます。
結合にかかる期間の目安は下顎が2~3カ月程度、上顎が3~9カ月程度となり、上顎のほうが治療期間が長い傾向にあります。
上顎前歯では、下顎の前歯よりも治療の難易度が高いとされています。それは、上顎の前歯がお口の中で一番目立つ部分ということがあります。そのため、審美的(見た目の美しさ)に不自然にならないように、さまざまな技術が必要になります。
また、前歯は犬歯からの6本を指しますが、特に前歯の4本を切歯と呼び、その上部には「切歯管(せっしかん)」という鼻と口をつなぐ管があり、中には血管の一部(蝶口蓋動脈の吻合枝)と神経(鼻口蓋神経)が通っています。インプラント手術のときには、この切歯管を傷つけないことが重要になるのです。
切歯管の中にある組織を損傷させないためには、治療前に歯科用CTを撮影して、3D画像で正確な距離を把握しておくことが必要となります。
一方上顎の奥歯のインプラント治療は、下顎の治療に比べて難しくなります。それは「上顎洞(じょうがくどう)」の存在が影響するからです。これは上顎奥歯の直上にある空洞のことで、鼻とつながっています。そして、前述の通り上顎の骨は薄いため、インプラント治療のときにインプラント体が上顎洞に突き抜けてしまうなどの事例もあるため、治療が難しいのです。
そのような事故を避けるためには、十分な骨の量が必要になります。そのため、詳細は後述しますが、上顎奥歯だけに適応となるサイナスリフトやソケットリフトという骨を増やす方法があります。
また、上の奥歯の後方には「後上歯槽動脈(こうじょうしそうどうみゃく)」という血管があります。この血管を傷つけてしまうと大量に出血する可能性がありますので、歯科用CTなどで、しっかりと血管の位置を把握する必要があります。
上記でご紹介したように、上顎前歯は審美的な側面から、奥歯は上顎洞と接しているためにインプラント治療は難易度が高くなっています。この項では特に上顎奥歯で骨の厚みが足りない場合の対処法を解説します。上顎前歯の場合には、以下に紹介する方法は使用できませんので、注意してください。
上顎の骨が非常に足りない場合におこなわれるのが、サイナスリフトという方法です。サイナスとは上顎洞を含む副鼻腔のことです。手術方法は骨を増量させる部分の側面に穴を開けて、骨補填材や自家骨(自分の骨)を埋め込みます。
メリットとしては、広範囲に骨を増やすことができるため、複数のインプラントを入れる場合でも手術が1回で済みます。一方でデメリットとしては身体への負担です。歯肉や骨を切開するために、術後には腫れや痛みが出やすいと言われています。また、基本的にはインプラント手術とは別に実施するため、治療期間が長くなります。
ソケットリフトは顎骨の厚みがおおよそ5ミリ以上と、足りない骨の量が比較的軽度の場合に実施される方法です。手術方法はインプラントを埋入する穴から補填材や自家骨(自分の骨)を埋め込みます。
メリットとしては、インプラントを埋入する穴からアプローチするので、サイナスリフトのようにほかの場所を切開する必要がなく、身体への負担も軽いことです。また、症状にもよりますが、インプラント手術と同時に実施できます。デメリットとしては、大きく骨を増やせないこと、そして、患部を直接目視できないため粘膜を傷つけるリスクがあることです。
サイナスリフトやソケットリフトなどの骨造成では適していない人もいます。具体的には糖尿病など全身疾患のある方や喫煙者は骨造成治療が適さない可能性があります。これは、治療時の負担や感染リスクが高まるためです。
ただし、一律にできないわけではなく、状況によっては歯科医と相談して検討することもできます。骨造成ができない場合には、インプラント以外の入れ歯やブリッジも代替治療法として検討します。歯科医師のアドバイスを得ながら適切な治療方法を選びましょう。
上顎の奥歯にインプラント治療を実施した場合、「上顎洞炎(じょうがくどうえん)」に注意する必要があります。インプラント治療中に粘膜を傷つけてしまったり、上顎洞にインプラント体が突き抜けてしまった場合、上顎洞内に炎症が広がる可能性があります。
インプラント治療以外でも、虫歯や歯周病、抜歯による影響でも上顎洞炎に注意が必要となります。上顎洞炎の症状や治療方法などは以下に紹介します。
上顎洞炎の症状は主にお口の中や鼻に出ることが多くあります。炎症が起こっていますので、痛みや腫れも出てきます。また、インプラント周辺の組織で炎症を起こした場合は、インプラントと歯肉の間から膿が出てくることもあります。その他の症状としては次のようなものがあります。
このような症状が1週間以上続いたら、手術を受けた歯科医院に相談してください。
上顎洞炎の治療方法としては、抗生剤や鎮痛薬を服用したり、上顎洞の洗浄をおこないます。原因となっている歯の治療や抜歯もおこなわれますが、改善しない場合にはインプラントの取り外しが必要になることもあります。
このようなことを避けるためには、前述のような骨造成を十分におこない、治療中に粘膜を傷つけないようにすることが大切です。また、インプラント周囲炎からも炎症が起こる可能性があるので、日常のケアと定期的なメインテナンスも重要になります。
インプラント治療では歯肉切開手術をおこなうため、術後数日~1週間程度続く痛みや腫れが発生することが多いです。また、手術中のドリル使用で骨がやけどのような状態になることもあります。特に骨造成治療をおこなったときには痛みが出やすいようです。
ただし、注意したいのは上顎奥歯治療後、1週間以上の腫れや痛みは炎症の兆候かもしれません。手術をした歯科クリニックか、耳鼻科で診察を受けましょう。
上顎の奥歯のインプラント治療で起こりうるトラブルの1つにインプラントの脱落があります。脱落の原因はさまざまですが、ドリルによるオーバーヒート、骨の厚みが不足、強い食いしばりなど患者さん自身の術後の過ごし方などが挙げられます。
インプラント治療を受ける際は、これらのトラブルを防ぐために、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。
インプラント手術が成功しても、治療後のメンテナンスが不十分だとインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の組織が細菌感染を起こすことです。初期段階では自覚症状がないため、気づいたときには重症化しているケースもあります。
インプラント周囲炎が重症化すると、インプラントの脱落につながる恐れがありますので、治療後も日々のセルフケアを怠らず、定期的に歯科医院で検診を受けるようにしましょう。
インプラント治療は、手術を伴うためリスクが伴います。トラブルを起こさないためには、確かな技術力を持った歯科医を見つけることが重要です。また、丁寧な診療が期待できるかどうかも重要です。患者の相談を親身になって聞いてくれたり、治療上のリスクについて丁寧に説明してくれる歯科医であれば、安心感にもつながるでしょう。
そして、設備も重要な条件です。上顎の奥歯にインプラントを埋入する際は、治療トラブルを防ぐために術前に骨の厚みや周囲の歯の状況を正確に把握することが大切です。歯科用CTなど、治療設備が整った歯科医院なら、インプラントの埋入位置や角度もシミュレーションソフトなどで綿密な計画が立てられるでしょう。
上顎のインプラント治療は下顎に比べて難易度が高くなります。前歯では周囲からよく見える歯なので、審美的な技術が必要になります。奥歯では、直上に上顎洞があるため骨造成が必要になる事が多いです。上顎洞の粘膜を傷付けないように手術をするためには、信頼できる歯科クリニックで治療を受けましょう。
羽曳野市にある9つのインプラント治療が可能な歯科医院から、患者さんが持つ不安に応えられる歯科医院2院を紹介します。
日本歯科麻酔学会
専門医
による
静脈内鎮静法
歯茎を大きく
切らない治療あり
CT+シミュレーション
による精密治療
一般的な症例から
難症例まで対応
基本2年保証、
最長10年まで
延長可能(有償※2)
加藤総合歯科・矯正歯科の
公式サイトで
インプラントの
治療法を
詳しく見る
静脈内鎮静法を含む
3種の鎮静法から
選択可能
歯茎を大きく
切らない治療あり
CT+シミュレーション
による精密治療
一般的な症例から
難症例まで対応
3年まで保証
羽曳野市でインプラント治療ができるクリニックの中から、静脈内鎮静法、切らない手術・CT検査・コンピューターシミュレーション、難症例対応、保証に対応する歯科医院を選出。
※1:2015年度版『日本の歯科100選』に選出(日本医院開業コンサルタント協会編/http://www.dental100.jp/result2015/)
※2:1本につき追加15,000円で10年まで全額保証で延長可能。
【インプラントの費用と期間、通院回数について】
インプラントは、失った歯の代わり人工の歯根(フィクスチャー)を埋め込み、人工の歯(上部構造)を取り付ける治療法です。保険外の自費治療となり、一般的な治療費用は1本につき30~50万円程度です。クリニックにより、料金に含まれる項目は異なります。相談から検査、埋入、かぶせ物(上部構造)の装着まで、3ヶ月~12ヶ月程度、6~10回程度の通院が必要です。歯科医院や、治療法、口内環境、症状、埋入位置、麻酔の方法などによっても、費用や期間は変動します。
【治療のリスク・副作用】
インプラント治療を行うことで、術後の腫れや痛み、インプラント周囲炎や金属部品に対する金属アレルギーが起こる可能性があります。糖尿病や心臓病などの持病がある場合には、合併症といったリスクもあります。治療に対して疑問や不安がある場合には、必ずクリニックの医師に相談し、治療方法や費用を確認して、納得した上で治療を開始してください。